今、話題の暴言議員。
音声を聞く限り「すごいなあ、このエネルギーを他に使ったらいいのになあ」なんて思う今日この頃ですが、それを擁護する(?)発言を聞いてさらにビックリ。
どうやら議員秘書が仕事でミスをしたから(高速道路を逆走したり、手紙の宛先を間違えたから?)という理由で怒って罵声を浴びせた、って言い訳したいようです。
この理論、暴力をふるったりした場合の言い訳として結構よく聞くんですけど、聞くたびに思うんですよ。
逆なんじゃない?逆に考えなくていいの?って。
「仕事でミスする秘書だから、怒った・罵声を浴びせた」ではなく、「すぐ怒る・罵声を浴びせる議員だから、優秀な秘書が集まらない」とは考えないんでしょうか?
このように物事を逆に考えるのって、結構難しいんですよね。
自分の今いるポジションで物事を考えるのは楽ですし、わざわざ立ち位置を移動して考えるのは面倒くさいからなんでしょうが、この逆に考えるというテクニックは試験でも重要なんです。
試験問題を考えるとき、どうしても試験を受ける側、受験生側から問題を見て、考えてしまいがちです(それ自体は間違った考えじゃないですよ)。
でも、ときには逆から(作問者側から)試験問題を見て、考えてみる必要があるんですよね。
簡単に答えを選べた試験問題の場合は、必ず「ひかっけ問題」を疑って再確認するのが受験テクニックなんですけど、それをしないのは、逆から考える癖が身についていないからだと思います。
ひっかけ問題を作問するヒトの立場で考えればわかりますが、一見簡単そうに見える問題をつくらないと誰もひっかからないんですよ。
何の問題もない安全な道に見えるから落とし穴にひっかかるわけで、いかにも危険な道だったら皆気を付けて歩いて落とし穴に気づいちゃうじゃないですか。
例えば実地問題で、X線写真が出題され、選択肢の2つの疾患で迷ったとします。
ああでもない、こうでもないと受験者側から試験問題を眺めていても、おそらく解決はしないでしょう。
そんなとき、逆から、つまり作問者側から考えてみるのも一つの手なんです。
希な症例のX線写真を用意するのは大変だよな、簡単に用意しやすい「よくある病気」の写真の方を使って作問するのは当然だよねって考えちゃえば、自ずと答えは決まるんです。
えっ、そんな方法で問題解いていいのって思う気持ちはわかりますけど、実際これで正解できちゃうんですから、ありなんですよ(笑)。
もちろん、よく出会う病気を選んで不正解ということもあります。
でも、まったくわからない2択で迷ったら正解率は50%ですが、迷ったらよく出会う病気を選ぶようにすれば、確実に正答率はあがるはずです。
実際、そんな考え方で正解できちゃう問題が獣医師国家試験では山ほどあるの気づいてましたか?
時には逆に考える、時には立場を変えて考える。
これは立派な受験テクニックなんです。
そしてこのテクニックは社会人として、獣医師として仕事をする上での大事なテクニックでもあります。
だって、他人から見たらどう見えるのかを考えるテクニックが身についていないから、どこかの国会議員のような暴言をする人が出てくるんでしょうから。
コメントをお書きください