勉強癖を身に着けるには

さて、夏休みの季節になりました。

 

我が家の子供達も、当然のように夏休みを過ごしていますが、やはり夏休みと言えば宿題。

 

多くの人が宿題をぎりぎりまでやらず、夏休み後半で頑張ったなんて記憶があるのではないでしょうか?

 

考えてみると、これは子供だからやっちゃった失敗談、というわけではなさそうです。

 

大人でも、こういう人って結構いませんか?

 

獣医系大学の現役生も既卒生も、定期試験の日程が決まっているにも関わらず、直前まで勉強せず、徹夜で試験前に勉強してませんか?(してませんでしたか?)

 

これは大人になっても、小学生と基本的にはあまり変わっていないってことなんですよね。

 

難しい理屈は放っておいて(大事なんですけど、書くと長くなるので)、結局人間ってめんどくさそうなことをやりたがらないものなんです。

 

試験勉強をしない学生に対し、将来の夢やモチベーションをあげるよう、あの手この手で説得してきた私が言うのもなんですが、将来のためという明確な目的や崇高な目標があって人間は行動するわけじゃないんですよね、じつは。

 

それって後付の理由で、ほんとはもっと単純な理由で勉強をやる、やらないを決めているんだと思うんです。

 

例えば、子供に読書をさせたいと思ったら、読めと説得したり、読むことで将来何が変わるかを説明しても、ぶっちゃけ「読まない」と思いませんか?

 

だって、読むのめんどくさいんですもん。

 

面白い本を勝ってきたり、興味が出そうな本を勝ってくれば、読書好きになるのでしょうか???

 

たぶん、ならないでしょうね。

 

我が家では、読書するハードルを低くするため(つまり、めんどくさいと思わせないために)何をしているかというと、いつも家族がそろう居間に本がたくさんあるようにし、親が読んでいる姿を見せることにしています。

 

本が手の届くところにたくさんあるから、読書のハードルが低くなると思うんですよね。

 

読書好きの人にお尋ねしたいんですけど、幼少期、単純に環境に本がたくさんあったってだけなんじゃないですか?

 

読書が学力につながるから読む、読書で人間性が豊かになるから読む、なんていうのは大人が後から付ける後付理由で、ほんとうはそこにあったから、ただ読んだだけ、読んでたら好きになっただけなんじゃないでしょうか?

 

これを勉強に応用すると、いかに勉強を始めるハードルを低くするかがポイントになってくるんです(勉強するの、めんどくさいなと思わせないようにするのがコツってことです)。

 

例えば、二階の子ども部屋に机とイスと教科書があるとして、1階にいる子供に「勉強しなさい」っていっても、勉強がめんどくさい以前に、二階に行って、わざわざ教科書開いてっていうのがハードル高すぎなめんどくささなんですよ(よく、学力の高い子は勉強部屋でなく、食卓で勉強してたっていうのは、単純にハードル下げるとやりやすいってだけなんです)。

 

国家試験の勉強も同じように「教科書を開く」までのハードルを低くしてみてください。

 

そうすると、勉強癖が身につくはずです。

 

生活のすぐ手の届くところにテレビのリモコンがあるから、スマホがあるからいじくりたくなるんです。

 

テレビのリモコンやスマホが2階にあって、いちいち階段昇ってまでいじくりたいと思う人は、そうそういないはずです。

 

だから勉強道具を、すぐに手の届くところに置いておけばいいんですよ。

 

そして、なおかつ教科書が開いてあったら、最高、覗き込むだけで勉強開始のお手軽さですから。

 

いかにめんどくさがりでも、すぐに始められるでしょう。

 

国試研の学習システムも、うまく使うにはコツがあるんです。

 

パソコンであれば、起動するのがそもそも面倒。

 

だったら、最初から電源いれっぱなし(雷には注意してね)、スリープ状態にしておいて、画面を除くとログイン画面になっていれば、やらざるをえなくなるんですね(いちいち、やる前にパソコンを起動するなんてことはしませんよ)。

 

もしもネットに接続し、ヤフーのトップページを開いて、なんてしていたら、途中で興味のある記事を読んで横道にそれちゃいますからね。

 

ぶっちゃけ、一日の勉強が終わったら、片付けなんてしなくていいんですよ。

 

そのまま、勉強道具を放置。

 

これがベスト。

 

明日、その状態からすぐに勉強はじめられますから。

 

有名な作家さんや漫画家さん、結構仕事の部屋が汚いのは、そのほうが原稿に取り掛かりやすいからって側面もあるのかもしれませんね。

 

そして最後は同調効果も忘れずに活用しましょう。

 

我が家では親が本を読む姿を見せ、子供に同調効果を使うようにしています。

 

人間、長いものには巻かれろってわけじゃないですが、みんなと同じことしたいって気持ちがあるんで、それをうまく利用すればいんですよ。

 

要するに、勉強している集団に入って、一人さぼってスマホいじくるのは気が引けるから、やらざるをえなくなるってことなんです(時折、そんな環境でも浮いてる自分に気が付かない人間もいるんですが、その人に同調効果は期待できませんね、たぶん)。

 

夏休み、やっぱり一人で勉強するとさぼっちゃいます。

 

同じように勉強しているヒトが周囲にいる環境の方が、勉強習慣が身に付きます。

 

やっぱり人間、同調したいんですよね。

 

国試研のVシステムや楽々をやるには、別に図書館なんか行かなくてもいいですよ。

 

要は同じ動作をしている人が周りにいればよいんで、喫茶店でタブレットやパソコンいじってるヒトが周囲にいれば、それで勉強はじめやすくなるはずです。

 

ネットカフェでもいいですね。

 

静かな環境で、誰にも邪魔されずに、一人で黙々と勉強しましょう。

 

な~んて、まず無理。

 

まず間違いなく、人間さぼりますよ。

 

ふざけてるわけではなく、人間が行動を開始するには、大義名分は必要ないんです。

 

行動をはじめやすいか、はじめにくいか、簡単か、めんどくさいか、そんな感覚で大半が決められているんです。

 

さあ、明日から早速、勉強癖を身につけるべく、ハードルを下げる工夫をしてみましょう!!!