合格発表から早いもので、10日が経ちました。
第69回獣医師国家試験の必須問題、学説AとB、実地CとD(別冊以外)はすでに農林水産省ホームページからPDFでダウンロードできるようになっています。
今回、ダメだった学生さんも、4月から6年生になる学生さんも、心はすでに第70回獣医師国家試験に向かっていると思いますが、第69回の問題を振り返り、今後に生かしたいと思います。
まずは必須から。
必須問題は全部で50問、問題の校正はほぼ例年通り、難易度も例年通りだったと思います。
毎年、1問写真付きの問題が出ていますが、今年は写真付きの問題はゼロで、そのくらいが特筆すべき点です。
ただ2問だったときも、今回のように0問だったときもありますので、第70回では0~2問の範囲で写真問題が出ると思って準備しておけばよいでしょう。
問1から問5は倫理、福祉、獣医師としての対応の問題ですが、普通に考えれば正解できる問題です。
このカテゴリー問題は、ほぼネタが尽きたかなと思っていまして、必須は第61回から始まりましたが、69回までの9回分の該当問題をチェックしておけば、ほぼ大丈夫だと思います。
似たような問題が、今後も文章を変えて出題されるでしょう。
ちなみに問2の問題は国試研のVシステム、楽々ともに類似問題がありました。
過去問にはない問題、つまり国試研のオリジナル問題で、ようはズバリ的中しましたよという自慢ってやつです(宣伝ともいいます)。
声帯切除術を希望する飼い主への対応は獣医師会でマニュアル化されてますので、いつか作問者がネタにするだろうと思って作問しておきました。
問2以外でも、問3もズバリほぼ同じ問題が搭載されていましたね。
次に問6~問16が法律関係の問題で、獣医師法2問、獣医療法2問、あとは愛護法、家畜伝染病予防法、と畜場法、狂犬病予防法といったところです。
変わったところでは、問11に大規模災害時の対応問題が出ました。
過去問にはないですが、環境省でしきりに大規模災害時の対応をマニュアル化してるので、出題可能性が高いとは思っていましたが、今年の出題でした。
じつは・・・1回前の全国模試に大規模災害時の問題を予想して出しちゃったんですよね、ちょっと早かったなあ、残念。
でもVシステムと楽々には問題として搭載しておきましたから、解説をちゃんと読んでいれば楽勝だったかと思います。
試験直前に行った第12回全国模試では問13のと畜場法の問題がズバリ的中でした(一応、自慢です)。
あとは問14、問16も選択肢は少し違う箇所がありますが、設問文、正解共に楽々に同じ問題があります。
やっぱり、楽々は必須問題に強いですね。
必須苦手な方は楽々をバッチリやっておきましょうって、やっぱり宣伝しちゃいますね(笑)。
最後の問17~問50までは解剖、生理など各科目の問題が出題されています。
問19は常識問題ですが、Vシステム、楽々共に同じ問題がありました。
これは自慢にはなりませんが、実際の試験中はこういった問題が出ていると、心落ち着くものなんで、重要なんですよ、結構。
問22は必須アミノ酸の問題で、もちろんVシステム、楽々共に同じ問題がありますが、昨年末に販売を始めたお風呂ポスターが大活躍です。
結局は、必須アミノ酸は暗記ですので、お風呂ポスターで覚えた方は当然楽勝でしたね(笑)。
問27、問30、問31、問35、問36、問38、問39、問42、問44、問46、問47、問48、問49はVシステム、楽々の双方または片方に搭載されている問題とほぼ同じでしたが、あまり自慢にはなりません。
なぜならこれらの問題は過去問の学説や必須で出された問題を少し変えただけだからです。
とくに学説の過去問、やっぱり大事なんですよね。
国試研では学説の重要性をことさら強調してるんで、来年受験する方は必ず覚えておきましょう。
おっと、忘れちゃいけないのが製本テキストですよ!!!
これも昨年末から販売したのですが、製本テキストの「疫学」の内容が問38でズバリ出題されました。
疫学は教科書で勉強しても、もちろんいいんですけど、覚えることが多くなっちゃうんですよね。
国試研の製本テキストは、バッサバッサ、そぎ落としちゃうんですよ(笑)。
ここは出ない、やらなくて良い、出ちゃったらごめんねって感じで・・ブラックな内容も含め、ここら辺が普通のテキストと違うとこなんです。
コンパクトにまとまった内容になっているのが国試研の製本テキストなんで、ぜひ勉強に使ってみてください。
長くなってきたんで、まとめましょう。
第69回必須はほぼ例年通り、過去問の必須と学説をちゃんとやれば、ほぼ大丈夫です。
国試研のVシステムと楽々を使ってやりこめば、50問中およそ30問から35問は正解できます。
問題として設問文が同じものを的中と言ってますが、Vシステムと楽々の解説を読んで勉強して解ける問題を入れると、40問くらいは正解できます。
あとの問題は5択ですから20%の確率で正解できるので、これで合格ラインは越えられるって計算になりますね。
最後に・・・農水省さん、必須問題に写真問題を載せないなら、印刷の紙、安いのにしなさいよ。
前から言ってますが、たかだか1,2問の写真のために全ページを高い紙使って印刷するのはもったいないです。
で、今年は写真無いんだから、学説問題と同じ紙で印刷しないと、ダメでしょ。
予算とかの関係でってことは分かるんですけど、ここらへんが国民の意識と違うとこなんですよ。
無駄な出費をするくらいなら、少しでも受験料安くしたら、いかがでしょうかね???
国試オヤジのひとりごとでした。
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