さて、間があいちゃいましたが第69回獣医師国家試験の学説Bを今日は振り返ってみたいと思います。
と、その前に、第69回獣医師国家試験「必須」「学説A」「学説B」の不適切問題以外はすべてVシステムへの搭載が終了しています。
簡単な問題が多かったので、解説作成も楽でした。どんどん解いて、活用してください!!!
難易度を考えて、楽々に搭載する問題は吟味しなきゃいかないんで、楽々への搭載は後日となります(お許しを)。
それから実地CとDの搭載も早めに出来そうですから、こちらも今しばらくお待ちくださいね。
ではでは、学説Bを振り返ってみましょう。
まず難易度は「やや易」です。
もちろん難易度の高い問題もチラホラありましたが、「これって必須問題じゃないの?」っていう問題がかなり入っていた分、難易度は例年より明らかに低いです。
学説Aの振り返りでも書きましたが、こういった必須問題レベル問題をまずは落とさないこと、正確に正答を選べるようにすること、おっちょこちょいをしないことを、最初の目標にして勉強しましょうね。
次に出題内容ですが、これも過去問で出題されたことが多い知識がたくさん出たため、過去問をやり込んでいた人は「どっかで見たなあ」と感じたのではないでしょうか?(とくに内科の問題は正答率が例年より高かったんじゃないかなあ)。
前からずっと言ってきたことですが、学説で出た知識が後に必須や実地で出題されます。
とくに学説から実地という流れを意識して勉強しましょう。
例えば学説でクッシング症候群が出題され、臨床症状や検査結果の正誤を問う問題が出たら、後の実地で臨床症状と検査結果から糖尿病を疑う問題が出るわけです。
それぞれ単独でみるのではなく、必須、学説、実地をつなげて眺め、つながりを意識した勉強を心がけましょう。
ここからは宣伝になっちゃうので、良かったら読んでください。
学説Aの振り返り同様、ほぼ完全に適中したものを列挙します。
選択肢のいくつかが当たってたじゃん、みたいなこと言ったらほぼ全部の問題適中になっちゃいますからね。
では、まず問5のワルファリン中毒の問題、Vシステム、楽々共にズバリ的中です、っていうかお約束問題です。
こういう問題をVシステムや楽々を使って、正答できるようにしておくと、自信がつくんですよね。
問7もほぼ同じ問題がVシステム、楽々に搭載されています。
次に問10なんですが、農水省から公表された正答では不適切問題になっていないんですけど、これ「不適切」です。
毎年、グレーの怪しい問題は結構ありますが、明らかに黒っていう問題はちゃんと指摘します。
第68回ではウツボとドクウツボの間違いを指摘しましたが、第69回では学説B問10は正解が二つあるため、不適切です。
問10:豚サーコウイルス2 型に関する記述として正しいのはどれか。
選択肢:2 本鎖DNA ウイルスである。|核内封入体を形成する。|鶏白血病ウイルスが同じ科に含まれる。|ウイルスゲノムは環状である。|豚の感染症は「家畜伝染病予防法」に基づく届出伝染病である。
正答:ウイルスゲノムは環状である。
上記が不適切と判断した問題ですが、正答自体は間違っていません。
でも、選択肢の「核内封入体を形成する」も正しい記述なので、正答が二つあるので不適切なんです。
「核内封入体を形成する」を選んで1点もらえなかったせいで、不合格になった受験生がいたらと思うと怒りが湧いてきます。
なんでチェックで気づかなかったんでしょうか?
豚サーコウイルス2 型は基本的に細胞質内封入体を形成するんですが、ときに核内封入体を形成することもあるんです。
たぶんですが、この問題、微生物学、伝染病学を専門の先生が作問したんでしょう。
教科書には確かに細胞質内封入体を形成するって書いてありますから、それを核内封入体にすれば誤りにできると思ったんでしょうね。
病理を専門にした先生なら、犯さないミスなんですけど、どちらにしても「チェックした大学の先生方なにやってたの?」
馬とか、鶏とか、豚とか、もうちょっと犬猫以外もちゃんと勉強してほしいです。
専門だから、専門以外知らなくて良いってわけじゃないんですよ(怒)。
さて、脱線しちゃいましたが、未来の獣医師を目指す学生さんは、こんな間違いしないようにちゃんと正しく勉強しておきましょうね。
次に問11も完全的中ですね。正答である牛流行熱を選ぶ問題がVシステム、楽々ともに搭載されています。
ここらで学習グッズの宣伝もさせてください。
問20、問21は衛生学トランプで勉強していれば、簡単だったでしょう。
中毒は実地でも出題されていましたが、覚えにくい知識でもあるので、遊びながら覚えられる衛生学トランプは最高です(自画自賛)。
あとは問35と問36の疫学問題も、製本テキストで勉強していれば楽勝でしたね。
第69回は疫学の問題が例年より多めだったんですが、来年はどうなるかわかりません。
引き続き同じ問題数が出題される可能性もありますので、疫学苦手な学生さんは、ぜひ製本テキストで勉強してみてください(笑)。
問38の農場HACCPの問題もズバリ的中でした、ほぼ同じ問題が楽々に搭載されています。
問41は恥ずかしいくらい基本の問題ですが、まあ一応完全的中です。高カリウム、低カリウム、高カルシウム、低カルシウムの心電図所見は必ず覚えましょうね。
問41のような、これといったら、これっていう問題は楽々でバンバン練習できますよ。
ちなみに問41のテントTですが、国試研全国模試の過去問でも出題したことがあります。
全国模試、結構当たるんですよ(笑)。
問42の犬の副腎皮質機能亢進症、問43のDICもVシステム、楽々で同じ問題が搭載されていますね。
こういう問題で落としちゃいけないんです。
問46、問47もお約束問題で、ズバリ的中ですね。
Vシステム、楽々で勉強していればバッチリ正解できます。
ではここで、学説Bのズバリ的中大賞(そんな賞はありません)を発表したいと思います。
問50、ズバリ的中おめでとうございます!!!(自画自賛)。
学説B問50:犬で子宮蓄膿症が主に発生する時期として適当なのはどれか。
選択肢:発情前期|発情期|発情休止期|無発情期|時期に関係ない
正答:発情休止期
以下が第69回獣医師国家試験の約1か月前に行った国試研全国模試の問題です。
犬の子宮蓄膿症を起こしやすい時期として適切なのはどれか。
選択肢:発情前期|発情期|発情後期|発情休止期|無発情期
正答:発情休止期
どうですか、みなさん!!!
これは自慢させてください。
知識としては難しくないんですけど、この出題の仕方は過去問に一切ありません。
何が言いたいかというと、犬の子宮蓄膿症は何度も出題されていますが、こういう問われ方をしたことはないってことです。
つまり、過去問にない問題を当てちゃったわけですね。
で、ここまで当たっちゃいますと、問題漏えいを疑われちゃうわけですが、心配ございません、漏れてませんから!!!
いやあ、うれしかったですねえ。
実は全国模試のこの問題、それほどこちらが思っているほど正答率高くなかったんですよ。
だから間違えちゃった学生さんも、本番ではちゃんと正解できたはずですので、しっかりと貢献できたと自負しています。
いやあ、うれしいなあ。
オリジナル問題つくって、問い方、選択肢、正答、トリプル的中ですよ、まさに奇跡(ほんとに問題漏えいしてませんからね)。
あとは問52、53、54、55,57、58、60とほぼ立て続けにズバリ的中です。
Vシステムまたは楽々(もしくは双方)にほぼ同じ問題が搭載されていますので、簡単に正解できたと思いますよ。
あとは問65、68も同じ問題が搭載されていますし、過去の国試研全国模試でも出題している問題ですね。
そうそう、忘れちゃいけないのが問69と問70です。
これらの問題はVシステムと楽々に搭載されているのはもちろんですが、製本テキスト「実地対策マル秘テクニック」で勉強しても楽勝だったことでしょう。
偶然ですが、製本テキスト販売したら、その内容がズバズバ出題されちゃって、ほんと嘘みたいです。
合格者の方々から製本テキストは感謝の言葉をたくさんいただきました。
つくって良かった!
牛の鼻血といえば、馬の鼻血といえば、って感じで知識をテクニックとして身に着けることができますので、臨床、とくに内科が苦手な学生さんにはぜひお勧めですよ(笑)。
他では問72、73、74、77、79、80といった問題もVシステムまたは楽々(もしくは双方)にほぼ同じ問題が搭載されています。
こんな感じで当たりすぎで、誇大宣伝じゃないのと思われちゃうくらい、よく当たりました、というかお約束の問題が多かったわけです。
学説を制する者は国試を制す。
過去問を制する者は国試を制す。
いま思いついた言葉ですけど(笑)、格言として結構いけてるんじゃないでしょうか?
では後日、実地の振り返りを行いますので、こちらもお楽しみに!!!
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