もうすぐ、正式な第74回獣医師国家試験の日程が発表されると思いますが、いよいよですね。
そんな中、毎年繰り返される無意味な情報に辟易しています。
そう、それは「獣医事審議会専門委員名簿」、簡単に言うと試験問題をつくる人たちです。
何度忠告しても、何度アドバイスしても現役生中心にまるで都市伝説のように情報が拡がり、それを信じる輩が出てくる悪循環。
「この先生はこの分野が得意だから、専門だから、○○が出るぜ」
中には、専門委員名簿を分析しろという意味不明な自称獣医師も出てくる始末(時間の無駄・・・)。
いったい、何をどう分析するの???
ここまでくると、もうどうしようもないですが、もういちどはっきりさせておきます。
獣医事審議会専門委員名簿なんか見る暇があったら、勉強してください!
名簿など、見る必要性はまったありませんが、理由をちゃんと言わないと、デマを信じる人が出てきますので以下、参考にしてください。
良い子は、デマは信じないでね。
・獣医事審議会専門委員名簿を公表するようになったのは、そもそも平成19年3月に起こってしまった獣医師国家試験問題漏洩事件の再発防止のため。獣医師国家試験における問題漏えいの再発防止に関する報告書に記載されているように、透明性の確保等の公正中立な問題作成の環境を 整備する必要性から、専門委員としての自らの行動により一層の責任を持ってもらうため、専門委員の氏名等を公開することになっています。
→氏名を公表するのは主に不正防止のためで、その委員の氏名から出題問題を予想するためではない(予想できてしまうなら、不正防止にならないでしょ)。
・問題漏洩事件を受け、平成20年3月17日「獣医師国家試験の改善に関する報告書」が出され、その中に「試験問題のさらなる質の向上を図っていく上で、毎年専門委員が問題案を作成し、試験部会委員が問題を精査・選定する現行の方法では、安定した問題の質や難易度の確保、出題数の増加等に対応することが難しい状況にある。 このため、試験問題をあらかじめ蓄えておくこと(試験問題のプール制) や試験問題を外部から募ること(試験問題の公募)は、有用な方策と考えら れる。 過去に出題された問題については、単なる暗記による解答を導きやすく、 受験生に系統だった知識を修得させ得ないというデメリットが指摘される。 しかしながら、過去に出題された問題あるいは問題の選考過程で残った問題は、十分に精査された良質の問題であり、不適切な問題は排除されていることから、これらの問題を中心にプールし、問題作成に活用していくことが望ましい。」とあります。
→要するに、試験問題をプールして出題する表向きの理由を述べていますが、前年の漏洩事件を考えれば、その年の問題作成者の問題を出題するシステムは問題漏洩リスクが高い。だからプール制にすればいつ出題されるかわからないから、漏洩するような人間が出ないでしょ、という意味が隠されていると考えるのは当然だと思います。もちろん作ったばかりの問題も出題される可能性はありますよ。でも、出るか出ないかわからん分析や予想したってしょうがないでしょうに。○○先生は循環器専門だから、循環器の問題出るぜ→その先生じゃなくても、国家試験に循環器の問題は出るに決まってるでしょ!
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